■日本初となる、鼻腔内に噴霧するタイプの弱毒生インフルエンザワクチンです。

2003年にアメリカで認可され、2011年にヨーロッパで認可され、その安全性と有効性は実証されています。日本では、2023年3月27日に製造販売承認され、2024/2025年シーズンから開始となっています。

 

■従来のインフルエンザワクチンと違い、鼻腔内に噴霧するので、注射を打つ必要がなく、

被接種者の身体的苦痛はありません。1回の噴霧0.2ml(各鼻腔内に0.1ml)ですみます。

 

■生ワクチンなので、鼻腔粘膜で免疫(IgA抗体)を誘導し、ウイルスの侵入経路でブロックするため、従来のワクチンより発症予防効果が高く、血液内にも免疫(IgG抗体)を誘導させるので重症化を防ぐ効果もあるとされています。

不活化ワクチンとの間で、インフルエンザ罹患予防効果に関しての優位性は確認されていませんが、ほぼ同等の効果があるとされています。生ワクチンであるため、予防効果も不活化ワクチンより長く持続することも特徴です。

 

■国内の第Ⅲ相試験における安全性の評価でも重大な副反応の報告はありませんでした。主な副反応として、経鼻投与の生ワクチンであるという特性上、鼻閉、鼻漏、咳嗽といった軽い感冒様症状は注射のワクチンと比べて多いという印象はありますが、基本的に生ワクチンだから強い副反応が出やすいという報告はありません。

但し、経鼻内に噴霧するため、喘息で加療中の患者さんへの接種には、注意が必要とされ、また、飛沫又は接触により水平伝搬の可能性があり、日本小児科学会では、喘息で加療中の患者及び授乳婦、周囲に免疫不全の患者がいる場合には、不活化ワクチンの接種を推奨しています。

 

■重要な基本的注意として、安定剤として精製ゼラチンを含有しているので、ゼラチン含有製剤に対しショック・アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、血管性浮腫など)の既往のある方は接種できません。ワクチン接種後は、十分に観察を行って下さい。

 

■対象年齢は、2歳~19歳未満です。他のワクチンとの同時接種も可能です。

 

■現在、接種費用は、従来のインフルエンザワクチン(1回4,000円)の2回接種分(8000円)とします。

接種本数が限られるため、必ず予約が必要です。WEB予約はできませんので、直接電話でスタッフにお問い合わせ下さい。