予防接種について

予防接種について

予防接種について

予防接種は受けた方がいいのか、何から受けたほうがいいのか、何か副反応がでたらどうしようかなどいろいろな不安を持っているお母さんも多いと思います。予防接種は伝染病が脅威であった時代に集団接種によって大多数に免疫を与え、それにより伝染病の流行を阻止しようとする「集団接種」の意義が大きかったのですが、最近は被接種者個人のニーズに従って各個人にもメリットがあり、また社会全体の予防にも役立つ「個別接種」にかわってきています。その子をよく知っているかかりつけの小児科医が、その子の体調や都合に合わせて個々に予防接種を行った方が、より安全なことはいうまでもありません。接種について悩む前に、不安なことはまずご相談ください。

  • 生まれて初めての予防接種は生後2か月から、Hib・肺炎球菌・B型肝炎・ロタウイルスワクチンから始まります。
  • 毎週月・火・水・土曜日の午後2時~3時に受付しています。予約の必要はありません。
  • 6か月未満の乳児のみ、連休明けを除く、火・水・金曜日の午前中、30分に1組、受付完了後、会計まで隔離室をご利用頂ける完全予約制の枠も設けています。ご希望の方は電話にてご予約をお取りください。

ワクチンの種類

ワクチンには下記のようにいろいろな種類があります。

Hibワクチン(アクトヒブ)

細菌性髄膜炎は小児では最も重篤な感染症として知られています。発症年齢は1~2歳児が最も多く4歳までのこどもが大部分をしめています。その中でもインフルエンザ菌b型(Haemophilus influenzae type B)による髄膜炎は全体の43.0%を占めています。
5歳未満では年間500~600人ほどのこどもがこの病気に罹患し死亡したり、大きな後遺症を残したりしている恐ろしい病気です。このインフルエンザ菌b型による髄膜炎や喉頭蓋炎を予防するのがHibワクチンです。
Hibワクチンはすでに世界では1980年代後半から導入され、現在ではアジア、アフリカを含む100カ国以上で接種されており、98カ国では定期接種になっています。予防効果は絶大でHibワクチンを導入した国ではHib髄膜炎はほぼ0にまでなくなっています。
副反応はほとんどなく、安全性は高く、有効率はほぼ100%といわれています。

接種スケジュール

  • 標準スケジュール

初回免疫:生後2ヵ月から生後6ヵ月にて27日間以上の間隔で3回接種
追加免疫:3回目接種より7ヵ月以上の間隔をあけて1回接種
生後2ヵ月より、肺炎球菌ワクチンとの同時接種が可能です。

  • 生後7ヵ月~1歳未満

初回免疫:27日以上の間隔をあけて2回接種
追加免疫:2回目接種より7ヵ月以上の間隔をあけて1回接種

  • 1歳~5歳未満

1回接種のみ。
全て公費で接種可能です。

結合型肺炎球菌ワクチン(プレベナー13)

平成25年11月より、7価から13価の新しいワクチンに変わりました。
小児の感染症の中で肺炎球菌によって起こる疾患は多く、重篤なものとして細菌性髄膜炎や敗血症がよく知られています。細菌性髄膜炎の起炎菌としては、インフルエンザ菌b型(予防としてHibワクチンが接種可能)が60%、肺炎球菌が30%で合わせて90%の細菌性髄膜炎が予防可能となります。細菌性髄膜炎では肺炎球菌性髄膜炎がHib髄膜炎より死亡率は2倍くらい高くなっています。(Hibが14.6%、肺炎球菌は28.7%の死亡率)。また、小児菌血症(血液内で細菌が増殖する)の起炎菌は肺炎球菌が72%と最も多く、Hibも16%を占めています。細菌性肺炎や頻度の高いものとして中耳炎の起炎菌としても、肺炎球菌は上位に位置しています。
この重篤な肺炎球菌感染症を予防するのが結合型肺炎球菌ワクチン(プレベナー)です。13価肺炎球菌結合型ワクチンは、重篤な感染症を引き起こす頻度が高い13つの血清型(1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F及び23F)を非病原性のジフテリア蛋白CRM197に結合させたワクチンです。
プレベナーは世界40カ国以上ですでに小児の定期接種として使われており、その安全性と有効性は広く認知されており、有効率は95%以上といわれています。副反応は10人に1人の割合で接種日の夜~翌日の夕方にかけて発熱が見られる事があります。

接種スケジュール

  • 標準スケジュール

初回免疫:生後2ヵ月から生後6ヵ月齢にて27日間以上の間隔で3回接種
追加免疫:3回目接種から60日間以上の間隔をおいて12~15ヵ月で1回接種
生後2ヵ月から接種可能で、Hibワクチンとの同時接種も可能です

  • 生後7ヵ月~1歳未満

初回免疫:27日間以上の間隔をあけて2回接種
追加免疫:2回目接種から60日間以上の間隔をあけ、1歳以上になってから1回接種

  • 生後1歳以上~2歳未満

2回接種:60日間以上の間隔をあけて2回接種

  • 2歳以上~6歳未満

1回接種のみ
5歳未満は公費で無料です。
公費での4回接種を終わられた方で、13価の追加接種を希望の方は、自費で9,500円(税抜)になります。

ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)

ロタウイルス胃腸炎は、乳幼児に多く起こるウイルス性の胃腸炎です。
ロタウイルス胃腸炎の多くは突然のおう吐に続き、白っぽい水のような下痢を起こします。発熱を伴うこともあり、回復には1週問ほどかかります。また、時に脱水・腎不全・脳炎・脳症などを合併することもあり、症状が重く脱水が強い場合には入院が必要となることもあります。
ロタウイルス胃腸炎の発症は主に乳幼児を中心に、5歳までにほとんどの子どもが感染するといわれています。初めてロタウイルス感染の時(初感染)の場合が最も重症化しやすく、2回目、3回目と再感染を繰り返す毎に症状は軽症化していきます。従って、生ワクチンであるロタウイルスワクチンを複数回接種することで、腸管免疫が獲得され、発病を防ぎ、重症化も防げるようになります。ロタウイルスワクチンは、2種類ありますが、臨床的な予防効果はほぼ同等です。ロリタックス(2回接種)・ロタテック(3回接種)どちらでもお選びいただけます。

2020年10月よりロタウイルスワクチンは定期接種となっています。

  ロタリックス ロタテック
価数 1価(G1P[8]) 5価(G1~4、P[8])
構成ウイルス ロタウイルスの中で最も多いG1型を元に作られているヒト由来の弱毒性経口生ワクチンで、交差免疫によって他の4価のウイルスに対しても予防効果が認められている。 ヒト及びウシロタウイルスの親株から生成された5価の再集合体弱毒性経口生ワクチンで、G1~4、P[8]の5つのウイルスに対する予防効果があります。
効能効果 ロタウイルスによる胃腸炎の予防。
G1P[8]、G3P[8]、G4P[8]、G9P[8]に対する予防効果。
ロタウイルスによる胃腸炎の予防。
G1P[8]、G2P[4]、G3P[8]、G4P[8]、G9P[8]に対する予防効果。
腸管での増殖 ヒトの腸管でよく増殖するので、少ないウイルス接種量で有効な免疫をつけることができる。 ヒトの腸管での増殖力が弱いので大量のウイルスの接種が必要である。
投与量・回数 1.5ml、2回(4週間以上の間隔をあける) 2ml、3回(4週間以上の間隔をあける)
接種期間 生後6週~24週 生後6週~32週

どちらのワクチンも生後2ヶ月になってからHibと肺炎球菌との同時接種が理想的です。

四種混合ワクチン(DTP-IPV)

平成24年11月1日より3種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風)に不活化ポリオを加えた4種混合ワクチンが定期接種になりました。接種時期は生後3ヶ月から90ヶ月(7歳6ヶ月未満)までです。
1期初回は27日以上の間隔で3回接種。
1期追加は初回接種3回目より1年以上あけて1回接種。
百日咳、破傷風はおかあさんから免疫をもらわない為、赤ちゃんのかかると重症になる病気です。
このため、生後3ヶ月を過ぎたらできるだけ早く接種しましょう。

BCG

赤ちゃんが、結核にかかると容易に粟粒結核や結核性髄膜炎になり、命に関わったり、知恵遅れなどの後遺症を残すことがあります。BCGを受けて結核の予防をはかりましょう。
生後すぐから接種ができますが、5ヶ月以下の接種ではまれにBCG骨髄炎の報告がありますので、5~8ヶ月での接種を推奨しています。
生後12ヶ月を過ぎると公費での接種はできなくなります。
副反応は、腋窩リンパ節が腫れることがありますが、(自然治癒します)、ほとんど問題ありません。
接種後、1~2ヶ月は接種部位がじゅくじゅくします。(正常反応)
*コッホ現象:BCG接種後、1週間以内にBCG接種部位が強い局所反応を起こした場合は、結核の自然感染の疑いがありますので、速やかに医療機関で受診してください。

MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)

赤ちゃんは生後6ヵ月までは、お母さんからもらった免疫があり、麻疹・風疹にはかかりません。従って接種時期はI期初回接種が生後12ヵ月~24ヵ月の間に1回、Ⅱ期追加が小学校就学の1年前から、小学校入学前までに1回接種するという2回接種です。接種期間はこの2回だけで、生後24ヵ月を越えたり小学校入学すると公費での接種はできなくなりますので、注意してください。麻疹は赤ちゃんがかかると約1週間、高熱が続いて重症化することもあります。
風疹はこどもでは軽症であることが多い病気ですが、年齢が高くなる程症状が重くなり、また妊婦さんがかかると赤ちゃんに奇形など大きな影響を及ぼすことがありますので大切なワクチンです。
副反応は発熱や発疹・注射部位発赤などが現れることがあり、10%程度に軽度の麻疹様の発疹が見られることがあります。

日本脳炎ワクチン

第1期 初回接種は、生後6~90ヶ月(標準として3~4歳)で、1~4週間隔で2回接種します。
第1期 追加接種は、初回終了後、おおむね1年後に接種します。
推奨年齢は生後36ヶ月(3歳)以降ですが、お母さんからの移行免疫は生後6ヶ月までしかなく、最近の日本脳炎の罹患状況を見ると2009年に高知県で1歳、2011年沖縄県で1歳、2015年千葉県で生後11ヶ月の日本脳炎の報告があり、日本小児科学会では、日本脳炎の流行地域に渡航する場合、最近日本脳炎が発生した地域、ブタの日本脳炎抗体保有率が高い地域は、生後6ヶ月からの接種を推奨しています。三重県でも夏場には日本脳炎警報が出されており、最近、当院にても乳幼児期から(生後6ヶ月から)の日本脳炎接種を勧めています。
第2期は、9歳以上、13歳未満(標準として小学校4年生)の接種になります。
副反応は、少なく、発熱は接種後2日以内に1%以下にみられます。
注射局所の発赤、腫脹、及び痛みがみられることもありますが、心配ありません。
※平成23年5月20日より日本脳炎ワクチン接種の機会を逃した方の接種ができる様になりました。
平成7年4月2日~平成19年4月1日生まれで20歳未満(これまで接種できなかった、7歳6ヶ月~9歳未満、13歳~20歳未満を含む)の方は、定期予防接種として無料で日本脳炎ワクチンの接種を受けていただける様になりました。
平成19年4月2日~平成21年10月1日生まれの9歳から13歳未満の方も対象です。

麻疹ワクチン

麻疹単独ワクチンです。接種時期はMRワクチンと同じですが、主に風疹にすでに罹患したか、風疹単独ワクチンをすでに接種している児が対象になります。副反応は、他のワクチンに比較して発熱率が高く、接種後5~14日後に、5.3%に37.5度以上38.0度未満、8.1%に38.5度以上の発熱、5.9%に麻疹様の発疹がみられることがあります。

風疹ワクチン

風疹単独ワクチンです。接種時期はMRワクチンと同じですが、主にすでに麻疹に罹患したか麻疹単独ワクチンを接種している児が対象になります。副反応としては小児の接種ではまれに発疹、発熱、リンパ節の腫脹が見られることがあります。成人女性でHⅠ抗体価16倍以下の妊娠希望の方は、赤ちゃんの先天性風疹症候群を防ぐため、任意ですが風疹ワクチンの接種が推奨されます。但し、妊娠していないことが確実で、接種後2ヶ月間は妊娠を避けることが必要です。

おたふくかぜワクチン

任意接種ワクチンです。
男の子が思春期におたふくかぜにかかると睾丸炎を併発して、将来に影響を及ぼすことがあり、また、無菌性髄膜炎を起こすこともあり、非常にまれではありますが、難聴になることもあります。
小さいうちに(1歳を過ぎれば可)予防接種を受けておきましょう。
1回接種では免疫がうまくつかない事があるますので、1歳になってからと、5~6歳になってからの追加接種を推奨しています。
副反応としては、接種2~3週間後に一過性の耳下腺膨張や発熱が2~13%、接種2~4週間後に無菌性髄膜炎が数千例に1例ほど認められることがあります。

水痘ワクチン

水痘はこどもがかかると軽く済むことが多いですが、中には重症化することもあり治癒するまでに1週間かかります。
また痕が残ることがあり、深いとケロイドになることもあります。接種年齢は1歳を越えれば接種可能です。一度接種すれば終生免疫ができますが、水痘ワクチンは他のMRワクチン・おたふくワクチン(95%以上の人はかからない)とは違って予防接種をしていても20~30%の人がかかる事があります。従って、1回目接種より6ヵ月~1年後に2回目の接種を勧めています。副反応は健康小児、成人ではほとんど認められません。

H26年10月から水痘ワクチンが定期接種になりました

  • 定期接種対象者:生後1歳以上3歳未満の乳幼児
  • 接種方法:3ヶ月以上の間隔で2回皮下接種。
  • 標準的な接種期間:1歳~1歳3ヶ月までに1回接種し、
  • 初回接種から6ヶ月から12ヶ月までの間隔をおいて1回追加接種

B型肝炎ワクチン

B型肝炎のウイルスは体に入ると肝炎をおこし、長く肝臓にすみついて肝硬変や肝臓がんをおこします。非常に感染力が強いウイルスで、毎年約2万人が感染しています。感染経路は、B型肝炎を持った母親からの母子感染。父親や家族、最近では保育園においてよだれや涙を介しての水平感染も報告されています。また、大人では性行為によっても感染します。
B型肝炎の保有者が日本では0.03%ぐらいですが、日本以外の国では2%ぐらいあり、出生直後より、WHOではユニバーサルワクチンとしてすべての赤ちゃんに接種する事を推奨しています。
母親がB型肝炎キャリアの場合は保険が適用され、母子感染予防として出生直後(12時間以内)にHBグログリンとHBワクチンを接種。その後生後1ヶ月後、6ヶ月後にHBワクチンを接種することになります。

平成28年10月より、定期接種になりました

  • 定期接種対象者:生後2ヶ月~1歳未満
  • 生後2ヶ月以降に初回免疫として、2回(1ヶ月間隔)
  • 追加免疫として、初回接種から5ヶ月以降に1回の計3回接種

三種混合ワクチン(DPT)

三種混合ワクチンは、ジフテリア・百日咳・破傷風の混合ワクチンです。最近の調査で、百日咳の流行状況が分かってきました。ワクチン未接種の0歳児に多いのですが、注目すべきは、ワクチンを4回接種済の7歳をピークに6歳から14歳までの小学生から中学生に多いということです。4種混合ワクチンを接種していても、百日咳の抗体は、半減期が約1~2年と短く、6歳には、抗体価がかなり下がってしまうということが分かっています。従って、6歳になる前に追加接種が必要となります。海外、例えばアメリカでは、DPTを6歳までに5回接種、また11歳でTdapを接種しています。従って、日本でも、4~6歳、11~12歳でDPTとして接種することが、日本小児科学会では推奨されています。当院にても、年長児および、11歳~13歳未満のDT接種時にDPT接種(有料)を推奨しています。

インフルエンザワクチン

任意接種ワクチンです。
インフルエンザワクチンは、以前は3価(A型2種・B型1種)ワクチンでしたが、2015/2016シーズンから4価ワクチン(A型2種・B型2種)に変更され、より幅広い型に対応できるようになっています。感染予防効果は約80%で、就学前の小児では20~30%といわれています。しかし、脳炎・脳症などの重症化のリスクを下げる可能性はありますが、感染そのものを防ぐことは難しいといわれています。
接種方法は生後6ヵ月~3歳未満は0.25ml、3歳~13歳未満は0.5mlを1~4週間の間隔をおいて2回接種です。13歳以上の場合は成人と同じ0.5mlの1回接種です。毎年10月頃から接種開始になります。
副反応は局所反応としての発赤・腫脹・硬結・疼痛などが認められています。
インフルエンザワクチンは製造の過程で鶏卵を使用しますので、卵アレルギーをお持ちのお子さんの接種を心配される方も多いと思います。しかし、現在ではワクチンに含まれている鶏卵成分は微量の為、卵アレルギーに関してはそれほど神経質になる必要はないと考えます。しかし卵アレルギーが明確で心配な方は一度ご相談ください。

子宮頸がんワクチン(サーバリックス・ガーダシル)

現在、日本では毎年1万5000人の人が子宮頸がんと診断され、2500人が死亡しています。子宮頸がんは予防することができる唯一のがんで、子宮頸がん検診により70%が予防できると言われています。日本以外の先進国では、70%~80%の女性が検診を受けていますが、日本では子宮頸がん検診の利点がまだ十分に理解されておらず、検診率は23.7%(アメリカは82.6%)と先進国の中では最低です。
子宮頸がんは最近の知見では100%がヒトパピローマウイルス(HPV)に関係していることが証明されています。HPV感染は非常に一般的なもので、セクシャルデビューした若い女性(男性)で容易に伝搬し、その感染率は50%程度です。女性の80%は生涯に一度はHPVに感染すると考えられています。HPVの感染自体はありふれたものですが、その一部、およそ1/1000ががんに移行すると言われています。HPVは現在までに約100種類発見されており、そのうち15種類程度が子宮頸がんを引き起こす発がん性HPVであることが判明しています。発がん性HPVの中でもHPV16型と18型が最も多くみられるタイプであり、子宮頸がんの70%がこのタイプに関係しています。しかし、日本では、子宮頸がんワクチンを接種した後で、原因不明の痛み(慢性疼痛症候)が続いたり、学校に行けなかったりしたことが、マスコミで大きく取り上げられ、厚生省は、平成25年6月に子宮頸がんの積極的勧奨を差し控えるという勧告を出しています。しかし、最近のエビデンスとして、名古屋スタディーというのがあります。名古屋市で1994年4月2日~2001年4月1日に生まれた女性約71,177人に対して、2015年9月に郵便による匿名のアンケート調査を実施、回答が得られた29,846人を対象に24の症状発生とHPVワクチン接種の有無について検討しています。アンケートを24項目ですが、HPVワクチン接種群と非接種群との間に有意差はなく、報告されている24項目に関してワクチンとの因果関係は全く示されませんでした。したがって、この副反応は本当に子宮頸がんワクチンを接種したことによるためでなく、思春期によくある心因的な反応である可能性が高いことが証明されています。日本以外では、勧奨を差し控えている国はなく、HPVワクチンの安全性に関する声明・評価もWHO(世界保健機構)、CDC(米国疾病予防管理センター、EMA(欧州医薬品庁)などでも安全は確認されています。日本以外の子宮頸がんワクチンを接種している国(男児も接種)では、子宮頸がんは減少しており、最近、さらに精度の高い9価ワクチン(9種類のウイルスに有効)が発売されています。WHOからは、日本に対し早急に再開するように警告が出されています。日本でも勧奨の差し控えをやめ、接種勧奨が再開されることが強く望まれます。

サーバリックス

サーバリックスは、子宮頸がんから多くみつかるHPV16型、18型の2つのタイプの発がん性HPVの感染を予防するワクチンです。現在では世界100力国以上で認可され、アメリカ・カナダ・オーストラリア・EU諸国では、子宮頸がん予防のため公費負担で9歳以上14歳の女児に接種されています。

ガーダシル

ガーダシルはHPV16型・18型・6型・11型の4つの型の感染を予防するワクチンです。サーバリックスと同様にHPV16型・18型によって起こる子宮頸がんをほぼ100%近く予防します。またそれに加えて、HPV6型、11型によって起こる外陰上皮腫瘍、膣上皮内腫瘍、尖圭コンジローマなどの疾患および尖圭コンジローマの母子感染によっておこる乳児の再発性呼吸器乳頭腫(RRP)の予防が可能です。現在では世界120以上の国と地域で認可されています。

※子官頸がんに対する臨床的な予防効果は、サ一バリックスもガーダシルもほぼ同等です。
※どちらのワクチンも副反応で痛みによる失神発作を起こすことがあり、接種後30分は注意が必要です。

接種年齢 10歳以上の女児(~45歳まで可能)
※中学1年生~高校1年生までは公費で受けられます。
接種方法 1回0.5mlを3回接種します。(上腕部に筋肉注射)
●サーバリックス
初回接種から1ヵ月後に2回目接種、1回目接種後から6ヶ月後に3回目を接種します。
●ガーダシル
初回接種から2ヵ月後に2回目接種、1回目接種後から6ヶ月後に3回目を接種します。
接種料金(税込) 自費の場合は、1回17,054円になります。
接種を希望される方は、一度お問い合わせください。

ワクチンの分類と接種間隔

ワクチンは大きく分けて、生ワクチンと不活化ワクチンに分類されます。ワクチンの接種間隔に関して、2020年10月から大きな変更がありました。すなわち、注射生ワクチン接種から注射生ワクチン接種までの期間は28日以上の間隔を空ける必要がありますが、それ以外の場合は、生ワクチン・不活化ワクチンの接種間隔の規定がなくなりました。すなわち接種間隔は自由に設定できるようになりました。

生ワクチン

  • ロタウイルスワクチン、MR、麻疹、風疹、おたふくかぜ、水痘、BCG

不活化ワクチン

  • 4種混合、Hib、肺炎球菌、日本脳炎、インフルエンザ、DT、子宮頸がん

主な予防接種と年齢

予防接種のスケジュールは年齢により異なります。下記が一覧です。心配なことがある場合はどのようなことでもご相談ください。

スケジュール
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